大学へのハラスメント申立のメリットと懸念点
申立るメリット
権力を持った第三者を介した解決を図れる 自分や周囲の人だけで解決する事が難しい場合に
アカハラを自分や周囲の人だけで解決する事は難しい場合もあるでしょう。
友人や教員であっても、加害者と対等より上の関係でないと、解決に繋がりにくいはずです。
大学のハラスメント相談機関を利用する事で、権力を持った第三者を介して解決に向けて動く事ができます。
法的解決をする時に実績になる
相談記録や調査結果を裁判時に証拠として利用できます。
懸念点
問題の放置・丸め込み
大学が自身の利益のために、問題を放置、丸め込む場合があります。
特に、部局のハラスメント相談室の担当者は教員や職員が兼任している場合が多いです。そのため、もみ消してくる可能性があります。
一方、大学全体の相談室であれば、専任の担当者がいる可能性が高いです。
処罰が軽くなる可能性
加害者が学内で立場のある人物である場合、処置や処罰がされづらかったり、処罰が軽くなりやすくなる可能性があります。
業績もあり、研究費もたくさん持っている教授をクビにするより、何百といる学生の一人を退学させたり、任期付き職員の再契約を拒んだりする方が大学へのダメージが少ないはずです。このような背景により、大学内部でのハラスメント処分が甘くなりやすかったり、完全にもみ消されたりする場合があります。
参考:大学でセクハラ・アカハラを受けたら - 学内ではなく外部に訴えましょう - Limnology 水から環境を考える
例えば、東京大学の山室真澄教授は次のように語っています。
教員は、さすがに自分の学生については多少は配慮するのでしょうが、自分の学生でなければどうでもいい人たちの集まりのようです。私が所属する東京大学自然環境学専攻では、ハラスメントを受けた学生がまだ在籍しているのに、全く処分も行わないままハラスメントを行った教員を復職させようとしました。私はハラスメントを行った教員の学生を引き取っていたので、「学生の気持ちを少しは考えてください。」と発言したら、「なぜ同僚を暖かく迎えようとしないのか!」となじられました。他の教員も「同僚を暖かく迎えるべきだ」と主張し、ハラスメントを受けた学生を引き取った私だけが浮いてしまったのでした。
出典:大学でセクハラ・アカハラを受けたら - 学内ではなく外部に訴えましょう - Limnology 水から環境を考える
一方、大学が加害教員を積極的に処分する場合もあります。例えば次のような場合です。