大学のハラスメント対応手続きの概要
概要
多くの大学には、ハラスメント相談室等のハラスメント対応機関が存在します。このような機関は、一般に以下の事を行います。
- ハラスメント相談室等における相談対応
- ハラスメント調査委員会によるハラスメントの調査、およびその調査結果を基にしたハラスメントの認定とそれに伴う処置(被害者の教育環境の調整や、加害者への処罰など)
大学のハラスメント対応手続きと訴訟の関係
ハラスメントの申し出と処理の手続きは、ADR(Alternative Dispute Resolution, 裁判外紛争解決) の一種としての性質が強く、当事者に不満が残った場合、その先の問題解決は裁判所で行う事になる
手続きにかかる期間について
ハラスメント対応手続きは、一般に次のステップで構成されます。 (所用期間は事例によって変わるため、参考程度としてください。)
手続き | 所用期間 |
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1. ハラスメント相談室への相談(ここで終了する場合もあります。) | 数日〜長くて数週間 |
2. ハラスメント調査委員会へのハラスメント申立 | 数週間〜1ヶ月 |
3. ハラスメントの調査および調査結果に基づく処置内容の決定 | 数ヶ月 |
各ステップの概要は次の通りです。
1. ハラスメント相談室への相談
相談室にメールや電話などで面談予約をして相談を行います。
ハラスメントの状況などについて相談する事ができ、相談員からアドバイスをもらえます。
その後、希望する場合はハラスメント調査委員会に申立をすることができます。
面談予約がスムーズに行われ、面談日も近日中に取る事ができれば、数日で相談できます。
2. ハラスメント調査委員会へのハラスメント申立
ハラスメントを調査するように調査委員会に申し立てるステップです。
証拠などと共に申立書を提出します。
委員が申立の受理審議をする必要があるため、数週間程度かかります。
スムーズに審議が行われるよう、証拠や状況をまとめたレポートを提出しておくと良いでしょう。
3. ハラスメントの調査および調査結果に基づく処置内容の決定
ハラスメント調査委員会が関係者への聴取などの調査を行います。
その後、調査結果に基づきハラスメントの認定と処置を行います。
調査における聴取をするための日程調整などもあり、数ヶ月かかります。